塩の話 その5 - 食べ物・料理・味の旅 - Dengon Net

塩の話 その5

2005-07-01

料理における塩 part3

今回も、前回までに述べられていない料理に関する塩の名の付くものを例記してみる。 <1.塩を用いた料理方法> 塩洗い、塩もみ、塩茹で、塩干し、塩締め、塩摺り、塩出し、塩抜き、塩引き、塩蒸し、塩炒り、塩押し(圧し)、底塩、呼び塩、迎え塩、べた塩など。

<2.塩をベースにした調味料> 塩そのもので・・・おにぎりの下味としての手塩や、熱処理して苦味を取り除いた天干塩、炒り塩、焼き塩など。 他の食材と塩を混合して・・・酒塩、山椒塩、けし塩、松の実塩、胡麻塩、挽茶塩、素塩、泡塩、水塩(灰汁を取り除いた濃い食塩水、吸い物や炒め物、合わせ物に用いる)。  洋風合わせ塩として・・・ペッパーソルト、オニオンソルト、ガーリックソルト、セロリソルト、ハーブソルトなど。 <3.塩処理した材料名> 塩鯖、塩鱈、塩鰤、塩鮭、塩鱒、塩引き(鮭)、塩水母、塩雲丹、塩振り海鼠などの塩蔵魚介類。塩肉、塩舌など。

<4.塩を主添加物として調理された食品、製品名> 塩昆布、塩豆、塩茶、塩辛、塩納豆(浜納豆、大徳時納豆など)、塩煎餅(草加煎餅)、塩羊羹(諏訪市の銘菓)、塩味饅頭(赤穂市の銘菓)。そして塩焼き物としては、鮎塩、鯛塩、鯖塩、鎌塩、海老塩、手羽塩、舌塩など。

ここで面白いことが分かる。1と2そして3と4では、字の順序が逆になっているだけではないか。順を違えることで示すものが異なってくる。日本語の複雑さ、面白さである。

最後に余談になるが、東京にある“塩瀬饅頭”という銘菓についてお話ししよう。 塩瀬家の始祖が南北朝の頃、元から帰化し、奈良で作り始めた菓子で“奈良饅頭”とも呼ばれている薯蕷饅頭(宮中に献上されたことにより上用饅頭ともいわれる)で、これが後の各種饅頭の元祖といわれている。 塩の字が付くが、この塩瀬は家名、屋号であるだけで塩との直接の繋がりはない。