Fair - クリスの使えるオージースラング教室 - Dengon Net

Fair

2006-08-02

公正、公平、あるいは正々堂々とする。そのほかにも、綺麗、大体、金髪、天気がいい日にも使える言葉。それは”Fair“です。

この言葉は、オーストラリアの歴史や文化に深く関わっていて、オーストラリア社会の思想の大黒柱といわれるほどです。その理由は過去に根源があり、現在の多様な社会にもあります。

今回はこの基礎的な言葉に関するオージースラングや歴史を紹介したいと思っています。

今月は「Fair

第1回のオージースラング教室ではオーストラリアの厳しい過去に対して、様々な新しい俗語が生まれたことを紹介しました。歴史上、オーストラリア大陸に最初に上陸した白人はほとんど囚人で、植民地化されたときから、イギリスとは違う、社会階級のない社会を作ろうとしました。その新しい社会の基本となった思想は”Fair go“という表現です。

平等社会あるいは差別のない扱いという意味で、今でも政治家はオーストラリア社会について話す際に、”Australia is the land of the fair go“、または”Everybody is entitled to a fair go“(差別のない社会はオーストラリア人全員の権利である)というように述べます。

もちろん、そんな理想的なことは口先だけの場合が多く、最近のIR(Industrial Relations)問題で特に”Fair go”が多用されています。NSW州政府は各州政府と同じく、新しいIR法に反対していますが、そのため州政府が “Fair Go Homepage”を立ち上げました。ニュースや法律情報などが載せられ、新しいIR法で心配している人には必見のウェブサイトとなりました。

オーストラリア軍でも”Fair go“が使われ、いじめ・セクハラ対策として “Rules for a fair go“というルールを導入し、”Army Fair Go Hotline”という電話相談サービスをはじめました。

Fair go“は間投助詞としても使え、相手が公平に扱ってくれないとき、”Fair go, mate!”や”Fair roll of the dice!”「チャンスをください!」と訴えるときに使えます。

また、きちんとする、本気な気持ちを表すときに、”Fair dinkum“を使います。本来イギリスの北部のランカシャー州の方言から生まれた”Dinkum”は「仕事」という意味でオーストラリアに来ました。それで”Fair”を足し、”Fair dinkum“という表現が誕生。「ちゃんと働く」という意味の言葉になりました。19世紀後半の「ゴールド・ラッシュ時代」に来豪した中国人からきたという噂もありますが、語源が広東語の”din kum”(金)から生まれた可能性は低いです。

“I’m fair dinkum“「本当!」あるいは「本気だよ!」また”Fair dinkum?”「マジ?」というように使います。あまり聞きませんが、派生語の”dinky di”「本格的なオージー」という言葉もあり、”Dinkum”だけで上記の意味を表すこともできます。

最後に、勘違いが多いのが国歌の”Advance Australia Fair“の”Fair“は「公正」ではなく、「綺麗」という意味で愛国心を込めた表現です。

おかしな英語の商品・会社名

日本でまだまだ目にするおかしな英語の商品名や会社名の紹介。

  • Huser-耐震偽装問題で有名になった、ヒューザーの正式名称は”Human User Company”でビックリ。Human User? 人使いの荒い会社? 少しでも英語がわかっていたら、この問題は現状まで悪化しなかったかもしれません。

  • Lions Mansion-ライオンの大邸宅? なかでも、来年東京に建てられる「ライオンズ西葛西プライムマークス」の名前が特に気になりました。英語では無意味ですが、どんなに意味を考えても「良い成績」や数学に関することしか考えられません。ちなみに素数は”prime number”と言います。

  • Black Black-日本には黒人がいないという訳でもないのに、なぜこんな商品名が選ばれたのでしょうか? 海外ではあり得ません。しかも、日焼けサロンのチェーン店”Blacky“という店もあり、少なくとも店舗を作る前に黒人と話すべきではありませんか。

  • アース製薬-日本語の発音で「地球」を英語で言うと「アース」(お尻)という発音になってしまいます。これだけではさほど問題になりませんが、商品名はもう少し考えてほしいです。特に「アースジェット」と「アースレッド」は初めて聞いたとき、笑って倒れそうでした。…。