昨年末以降、世界各地で以下のような爆発事件などが発生し、多数の被害者が出ています。
(1)タイの首都バンコクにおいて、2006年12月31日から翌朝未明にかけて、戦勝記念塔、ショッピングモールなど数ヶ所で爆弾が爆発した。
(2)パキスタンの首都イスラマバードにおいて、本年1月26日、欧米系ホテルで自爆テロが発生した。
(3)アルジェリアの首都アルジェにおいて、本年4月11日、首相府前など2ヶ所でほぼ同時に複数の自動車爆弾が爆発した。
(4)トルコの首都アンカラにおいて、本年5月22日、ショッピングモール前のバス停近くで自爆テロ事件が発生した。
(5)英国の首都ロンドン中心部において、本年6月29日、爆発物を積んだ車両が発見された。また翌30日、スコットランドのグラスゴーにおいて、空港施設に車両が突入し、炎上した。
これらの事件については現地当局による捜査が継続されているものもあり、必ずしも全貌が明らかになっていないことも多く、各々異なる背景があると考えられます。このため、このような事件に巻き込まれないためには、各地域において過去に起こった事件の特徴、テロ組織の動向、政治・社会情勢などを個別に分析し対応する必要があります。
※参照:「スポット情報」「危険情報」「テロ概要」等の情報 外務省ホームページ http://www.mofa.go.jp/anzen/
上記のように海外渡航上の注意事項は、各国・地域により異なりますが、一般的に注意すべき事項は以下のとおりです。
(1)南西アジア、中東、東南アジアの一部を中心にホテルが爆弾テロの標的になるケースが発生しています(例:2003年8月インドネシア・ジャカルタの欧米系ホテル前爆発事件、2005年11月ヨルダン・アンマンの3ヶ所の欧米系ホテルでの自爆テロ事件、2007年1月パキスタン・イスラマバードの欧米系ホテルでの自爆テロ事件など)。
このような過去にホテルが狙われている地域では、標的とされる可能性が低く、安全対策のしっかりとしたホテルをできる限り選び、ホテルの入口やフロントなどに不特定多数の人の立入りが容易な所には、できるだけ泊まらないなどの注意が必要です。
(2)中東諸国や東南アジアの一部を中心に市場や繁華街、観光スポットなど大勢の人が集まる場所が爆弾テロの標的になるケースが発生しています (例:2005年10月インドネシア・バリ島のレストラン、カフェでの爆発事件、2006年4月エジプト・シナイ半島ダハブの市場、カフェでの連続爆発事件、2006年12月タイ・バンコクの戦勝記念塔、ショッピングモールなどでの連続爆発事件、2007年5月トルコ・アンカラのショッピングモール前での爆発事件など)。
このような過去に市場や繁華街、観光スポットなどが狙われている地域では、人混みや外国人が多く集まる場所にはできる限り近づかない、また、爆発によるガラスなどの飛散に係る被害を防止するために、ガラスを多く使用した建造物の周辺はなるべく通行しないようにする、窓からはなるべく離れた場所に身を置くなどの注意が必要です。また、事件が夜間に発生しているケースもあり、夜間、特に深夜の外出は控えるなど慎重な行動をとることも重要です。
(3)そのほか主要欧米関連施設が爆弾テロの標的になるケースが発生しています(2006年3月パキスタン・カラチの米国総領事館付近の爆発事件など)。 このような過去に欧米諸国の施設が狙われている地域では、欧米関連施設や欧米人が多く集まる場所にはできる限り近づかないなどの注意が必要です。
(4)公共交通機関が爆弾テロの標的になるケースも発生しています(例:2005年7月英国・ロンドンの地下鉄など連続爆発事件、2006年7月インド・ムンバイの連続列車爆破事件など)。
2005年7月の英国・ロンドンにおける地下鉄など連続爆発事件を受け、欧米諸国では公共交通機関を始め警戒が強化されてきています。 公共交通機関に対する注意事項については、国・地域により事情が異なります。外務省海外安全ホームページのスポット情報や危険情報を参照してください。
(5)上記の場所には特段の注意を要しますが、一方で、テロ事件はいつどこで起こるかを予測することが困難であり、普段から周囲の状況を見渡し、不審者・不審物(例:大きい荷物、不自然な厚着、特異な印象など)に注意を払うことが重要です。
(6)また、万が一に備え、渡航前には、家族や職場の知人などとの間で連絡先を確認しておくとともに、不測の事態に遭遇した際には、以下の点に留意してください。
イ.付近で爆発が起きた場合には、爆発音を聞いたらまずその場に伏せ、戸棚や天井からの落下物が想定される場合には、机など頑丈な場所の下にもぐり込む。 また、とくにビル街での爆発では、ビルのガラスが割れ、ガラスの雨が降ることが多いので、建物のひさしなどの下に隠れる。
ロ.第二の爆発が起こり得ることに十分留意し、事件発生現場の見物は慎み、現場から速やかに離れる。 避難する際は、落ち着いて整然と行う。また、有害物質を吸い込まないようハンカチなど(濡れた物が望ましい)で口や鼻を押さえながら戸外へ避難する。
ハ.爆発により瓦礫の下敷きになった場合には、まず落ち着き、体力の温存にも心掛けつつ、有害物質を吸い込まないようハンカチなどで口や鼻を覆い、パイプなどを叩くなどして、救援隊に居場所がわかるようにする。
ニ.爆発事件などに遭遇した場合には、現地の大使館または総領事館に連絡をとる。
(7)爆弾テロが発生する可能性のある地域を訪れる際の参考事項。
イ.爆弾テロに関するニュースなどにより、できる限り正確に情勢をフォローする。
ロ.宿泊先のホテル、訪問先のオフィスビルの警備体制を再確認する。
ハ.緊急時の連絡方法を再確認し、携帯電話の電源を切らないようにする。
ニ.爆風の被害をできるだけ抑えるため、窓のカーテンはできるだけ閉める。
※参照:外務省のパンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」海外安全ホームページに掲載 http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.html
【問い合わせ先】
○外務省領事局邦人テロ対策室
(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
電話:(代表)+(81-3)3580-3311(内線)3048
○外務省領事局海外邦人安全課
(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)
電話:(代表)+(81-3)3580-3311(内線)5139
○外務省海外安全相談センター
(国別安全情報等)
電話:(代表)+(81-3)3580-3311(内線)2902
○外務省 海外安全ホームページ: http://www.mofa.go.jp/anzen/
