
新しい時代に向けて豪日両国の橋渡しに
ビクトリア州豪日協会の会長に就任したてのイドル氏。多忙なスケジュールの中、フレンドリーな笑顔で、インタビューに応えてくれました。豊かな経験に裏付けられた温かい人柄と、熱心にメモを取る様子に「さすが会長」という頼もしい印象を受けました。
まず新会長としてのメッセージを
実は先週、日本を訪問中に就任が決まったばかりで、各方面にご挨拶廻りをしている最中です。豪日協会には20年ぐらい前に関わったことがありますが、積極的に活動していたわけではないので、具体的な活動内容等については、まだ知らないことが多いんです。豪日協会は、ビジネス、文化、教育等を通じて両国の交流を図るための非営利団体です。1963年に創立され、同様な協会の中では最も古い歴史と実績を持っています。ビクトリア州総督、州首相、日本国総領事、メルボルン市長は、会の後援者です。現在はモナッシュ大学内に事務局があり、春のガラ・パーティー、ビジネスセミナー、交換留学等多くの分野での両国の交流に関わっています。 会長としては、何よりもまず、会員を増やすことに力を注ぎたいですね。オーストラリアにとって、日本は最大の輸出相手国であり、安全保障上でも強い関係を持っています。残念ながら、最近は中国ブームもあって、特に法人会員数が最盛期より減少しています。ビジネス界に日本との関係の重要性を訴えて、協会への関わりを復活させてもらいたいものです。もちろん、一般会員も増やしたいです。特にオーストラリアの若者の間では、日本文化への感心が高いので、しゃべろう会等の活動を通じで、将来の両国を繋ぐ世代を育てたいですね。
日本との関わりは
私は3年ぐらい前に副社長として引退するまで、40年以上、トヨタ・オーストラリアで働いていました。その間、何度も日本へ行きましたし、多くの日本人とも関わりを持ってきました。トヨタに入社したのは、偶然にも豪日協会創設と同じ63年でした。 今でも印象に残っているエピソードがあります。当時のトヨタは小さな企業で、ポートメルボルンが国外初の組立て施設だったんです。日本からお客様が来ることになり、歓迎の意味で大きな日本国旗を飾りました。そうしたら、その旗が社会問題になってしまったんです。日本の旗を飾るなんてとんでもないという抗議が殺到して、新聞記事になって。第二次大戦後の反日感情がまだ残っていたんですね。とても驚きました。私は幸い、戦争に関わるには若すぎたので、先入観は全くありませんでした。当時のオーストラリアはイギリスばかりを見ていたので、もっと別の国を相手にする仕事をしたいと思って、トヨタを選んだんです。外国企業なら、ドイツでも日本でもどこでもいいという感じで。これからは世界市民として生きる時代だと考えたんです。その態度がトヨタでの仕事に役立ったかもしれません。 当時と比べたら、両国の関係は見違えるほど発展しましたが、これからも、豪日協会の活動を通じて、たくさんできることがあると思っています。
普段はどんな生活を
引退したと言っても、ビジネス界との関わりは続いています。趣味はゴルフですが、日本人と一緒にプレーする機会も多いです。もう一つの趣味は旅行です。今年は妻とヨーロッパ旅行に行く予定です。でも、会長に就任したこともあって、今は日本との関係を高める為に人に会うのが何よりも楽しいです。日本食も大好きで、孫を連れて鉄板焼きを食べに行くのが楽しみです。孫達はまだ小さいんですが、大きくなったら必ず日本に交換留学させたいです。
最後に、日本でのオーストラリアへの関心を高める為にも、このインタビュー記事をきっかけに、もっとたくさんの日本の若者にも協会の活動に関わってもらいたいと思っています。しゃべろう会等のイベントのお知らせや詳細は、www.ajsvictoria.org.auを見てください。
