ワーホリ今昔物語
2006-06-27
- 磯ヶ場
- このパブって何だか田舎にいるみたいで落ち着くだろう?内装は納屋みたいだけど輸入ビールなんか充実してるんだ…が、どうした、疲れた顔して。
- マワル
- 実は、午後から友達が働いている日本食レストランで半日バイトやってたんですよ。
- 磯ヶ場
- ほ~バイト見つかったの。
- マワル
- いや、友だちの堀輪君が今日だけ人手が足りないって言うんで裏方の仕事手伝ったんです。はっきり言わないけど彼には大きな夢があるみたいで、最近チャラチャラしてるワーホリが多いのに珍しく骨太なんですよ。彼の働く姿に何だか感動しましたね。
- 磯ヶ場
- マワルもそう思うか! 実は僕も最近そう感じてたんだ。僕がワーホリやってるころはもっと厳しいものがあった!
- マワル
- 磯さんもワーホリ出身なんですよね。いつごろ来たんですか?
- 磯ヶ場
- 1980年の後半、ちょうどバブル経済がはじけて日本の経済が悪くなって来たころだ。日本にいてもろくな仕事がなくて、新天地を求める気持ちでオーストラリアに来たものだよ。その頃は今のようにいろいろな情報が簡単には手に入らなくて随分と苦労したんだ…。
- マワル
- 今は留学センターなどに行けば情報は無料でふんだんにありますよね。だから努力する必要もなくなってしまった。
- 磯ヶ場
- そう、それと情報の質にも変化がある。苦労して得た自分だけの情報というものがなくなってしまったんだ。
- マワル
- 情報量は多くなったけどみんな同じ情報しか持っていないってことですね。
- 磯ヶ場
- 昔は掲示板に「仕事探してます!」なんていう求職広告なんてのもあったね。それと仕事が欲しい場合は結構みんな「飛び込み」をしたんだ。
- マワル
- 求人情報も増えたしそんなことしなくてもよくなったんですよ。「飛び込み」って僕にだってちょっとドロくさい感じがしますよ。
- 磯ヶ場
- 何を言う! そういうのはたくましさというんだ。だいたいマワルの年代あたりから軟弱になってきているんだ。
- マワル
- 確かに昔のワーホリの人って磯さんをふくめてアクの強い人が多いですよね。
- 磯ヶ場
- 友だち作りのために自分でBBQを企画し、街行く人を片っぱしから招待したり。
- マワル
- それはすごいですね。今はいろんなイベントが用意されているのでそんな必要もないと思いますけど。
- 磯ヶ場
- 要するに昔はもっと冒険的なものだったけど今は海外旅行の延長線にあるファッションになっちゃったんだな。以前は1年の滞在は「勲章」であり「資格」だったけど、今は「海外生活体験」というブランドと化しているってわけだ。
- マワル
- でもまだ堀輪君みたいに頑張っている人もいるわけですから。
- 磯ヶ場
- うん、そうだな。その友だちに乾杯だ!