マワル:ここのパブは最近改装されてきれいになったそうですね。
磯ヶ場:そう、ローカル・パブっぽいんだけどちょっとお洒落なんだな。それに大きなスクリーンがあるからスポーツ観戦にはもってこいだ。シティーから少し離れているけど結構いつも混んでいるのにはやっぱり理由があるんだよね。
マワル:そういえば今年のイースターもそろそろですね。
磯ヶ場:今年は3月25日がグッド・フライデーで、27日がイースターだ。
マワル:イースターってキリストの復活祭だからクリスマスよりも信者にとっては大切だって聞いたことがありますが、毎年日にちが変わるのはどうしてですか?
磯ヶ場:それは月の動きで決まるからなんだ。秋分(日本では春分)の後の最初の満月から数えて最初の金曜日がグッド・フライデーとなる。つまりその年の月の動きによってグッド・フライデーが決まるから毎年日にちが変わることになるんだ。
マワル:月の動きですか。そういえば日本でも一時「月」のカレンダーが流行りましたよね。
磯ヶ場:流行ったというか、日本だって昔は現在の中国、台湾、韓国と同様、旧正月を祝ったものなんだ。明治以降は何でも西洋風にしてしまったが、月の動きに合わせて生活するというのは昔からとても理にかなった風習だったんだよ。最近の日本の小学校では天文分野について教える内容が激減して、月の満ち欠けはもちろん地球が丸いことすら教えないらしいから月を身近に考えることもなくなってしまったようだな。
マワル:今年のチャイニーズ・ニューイヤーは2月9日でしたね。その時期は職場にいるチャイニーズの人たちも家族や友人と新年を祝うために本国へ一時帰国してましたね。
磯ヶ場:今年は戦後初めて中国と台湾との間に旧正月期間限定の直行便が飛んだけどこれも彼らにとっていかに旧正月がビッグ・イベントであるかを象徴しているな。
マワル:キリスト教の大事な祭と中国などアジアの国の新年が共に月の動きを基本にしているのは面白いですね。
磯ヶ場:もっと僕たち日本人も月を再び日常生活に取り入れることをしてもいいかもしれないね。
マワル:オーストラリアにいると地平線から上ってくるとてつもなく大きな月を見ることができますよね。お月さんに乾杯!
磯ヶ場の ワンポイント・アドバイス
今年の春分(オーストラリアでは秋分にあたるEquinox)は3月20日。それから数えると最初の満月は3月26日であり、本来ならばそのあとの最初の金曜日、つまり4月1日がグッド・フライデーとなる計算になる。しかし今年のグッド・フライデーが3月25日になっているのは、イースターを決めるときに使う「満月」とは天文学的な(astronomical)満月ではなく、キリスト教会暦の(ecclesiastical)満月であって実際の月の動きとは少し違うからなのだ。
キリストの復活を祝うイースターはとても大事なお祭りだ。復活のシンボルとして多産なウサギや生命の象徴の卵を使った商品や催しがあるけどこれらは商業ベースのもので宗教的な意味合いはない。
小学校などでも子供たちに中身を吸い取った卵の殻に絵を描かせたり、イースター・エッグ・ハンティングなどのゲームをしたりする。リゾートなどでもイースター・ホリディーにはバニーのぬいぐるみがやってきたりしてこの時期ならではの楽しさがある。僕もあるリゾートでペアに分かれて生卵をどれだけ遠く離れてキャッチ・ボールできるかを競うゲームをやったことがあるが、これは二人の息が合っていないとむずかしく、失敗すると卵が割れてキャッチした人が卵だらけになるので結構盛り上がるゲームでもあるんだ。
今夜の談話室Normanby Hotel
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