労働党、優勢か
エイジ紙の調査による両党の支持率が公表され、自由党は42%(1%マイナス)、労働党は58%で、前回の調査に比べ1%上昇となり、労働党の優勢が連続15回という結果となった。
さらに首相としての支持率は、現職のハワード氏が41%で、前回の結果に対し2%マイナス、労働党のラッド氏が49%で1%上昇している。今回のハワード首相の支持率低下は、7月、アボリジニの児童に対する性的虐待などの問題に強引な介入をしたことも、影響していると考えられる。
7月、68歳の誕生日を迎えたハワード首相。世代交代がささやかれているなか、ジェネレーションY世代をターゲットとして、YouTubeという無料動画投稿サイトに首相自ら登場し、環境問題についてのスピーチをしたり、自叙伝の出版をするなど、積極的な広報活動が裏目に出ている傾向もある。
今秋の選挙戦の主な争点は、オーストラリア軍のイラク撤退問題、金利問題、環境問題、物価対策などとみられるが、両党の今後の動きに注目したい。
テロ容疑者に過度の対応
7月1日、イギリスのグラスゴー空港で起きた自爆テロ事件の実行犯のいとこで、ゴールドコースト在住のインド人医師、モハメド・ハニーフ氏(27)が、事件当日に出国しようとしたところを逮捕され、同医師の携帯電話のSIMカードが事件現場の車で発見されたとしてテロ関連容疑で、起訴された。後日、本人にテロ活動の危険性はないとして、保釈が許可されたものの、数時間後には、移民大臣の判断で労働ビザを取り消され、移民拘留センターへ移送された。
ハニーフ医師の家族、弁護団は、生まれたばかりの子供に会うための帰国だったと説明し、この取り扱いを不当だと非難している。その後、問題のSIMカードの発見場所が事件現場ではなかったことが判明し、インド政府からも疑問の声が出るなど、連邦警察及び政府にとって頭の痛い状況となった。政府がハニーフ医師の国外退去という形で早急に決着をつけるのではないかとの見方も出ている(7月25日現在)。
オーストラリア医療事情
医療ミスの驚くべき実態が明らかになった。
オーストラリア健康福祉研究所の調べによれば、2004年から2005年の1年間に全国の公立病院で起きた深刻な医療ミスは百30件にものぼっている。
内訳は、別の患者への誤った治療及び誤った患部の治療が53件、術後、体内に治療器具を残したまま患部を閉じてしまったケースが27件、病院での自殺患者が25件、出産時の妊産婦死亡事故あるいは重症事故が16件、致死の可能性のあった投薬ミスが7件。実際のミスの数はこの件数を上回ると考えられる。
医療ミスは、複数の医療従事者に治療を受けている患者に多い傾向が明らかにされており、今後の医療ミス減少のためにも医療関係者の対応が求められている。
温暖化対策に政府補助金
ハワード政権は7月17日、約6億2千7百万ドルをかけた、地球温暖化および水不足への対策計画を発表した。この計画の一環として、全国の学校を対象に、5万ドルの「緑の引換券」と名付けたクーポン券を配布し、太陽熱温水システムと雨水タンクを設置することを要請。
また、今後、太陽熱温水器を導入した一般家庭に対しても、千ドルの補助金を支給する予定。さらに2012年までに排出権取引の実施を計画。来年には長期排出量削減の目標値が設定される。これらの計画に対し、野党側は、YouTubeで、「ジョン・ハワードは気候変動問題に対し、11年間眠り続けている(無関心だった)」と、皮肉ったコマーシャルを放映した。
カンタスのデザイン変わらず
カンタス航空の機体デザイン一新の発表があり、シンボルマークのカンガルーが消える、という噂が巷を騒がせたが、カンガルーは今後もそのままデザインとして残ることが決定された。ボーイング787とA380スーパージャンボ機は、現在フランスのエアバス工場で製造されており、来年の8月にオーストラリアに輸送される予定。
