APEC
シドニーで9月8~9日、経済発展、貿易、安全保障、気候変動を主要テーマとして開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)は、米、日、中国、ロシアなど21の参加国による「気候変動、エネルギーの安全保障、クリーン開発に関するシドニーAPEC首脳宣言」を採択して閉幕した。
宣言の内容は、エネルギー効率をAPEC域内で、2030年までに05年の25%以上を縮小する、すべての種類の森林面積を2020年までに2000万ヘクタール以上拡大させる、といった具体的な数値も盛り込まれている。
また2012年以降の気候変動枠組条約(いわゆる京都議定書)についても、総合的に、各国の国内事情と能力を尊重することを挙げ、原子力エネルギー源と技術の重要性などにも触れている。
また、こう着状態にある世界貿易機関(WTO)のドーハ・ラウンドに関しては、年内早期解決への必要性を訴える特別宣言も採択された。
日豪が合同演習
日本の安部首相(当時)は9日、ハワード首相と会談し、安全保障面、経済面において両国間関係が良好あることを評価・確認した。とくに安全保障面では、今年3月の安全保障協力に関する共同宣言に基づく具体的な行動計画に合意。
双方の警察、自衛隊・軍隊、安全保障に関わる当局、技術者の人的交流、自然災害やテロに対する情報のシェアといった合意にともない、具体的なものとしては、平和維持活動のために日本の自衛隊のオーストラリア防衛軍での訓練が実施される見込みだ。
また、これからの気候変動対策、革新的技術の開発・普及、森林減少への対処、原子力を含むエネルギーの利用などについて、両国間で協力することを掲げた共同声明にも合意した。

良好な?豪米関係
4日間の滞在日程で来豪したアメリカのブッシュ大統領は、ハワード首相のイラク戦争への見解、気候変動と原子力への指導力、経済手腕を褒め称え、連立与党の盛り返しを期待する態度を示した。
これを受けて、ハワード首相は、自分の政権下ではイラク駐留の軍の削減も撤退もさせないが、ケビン・ラッド氏率いる労働党が政権を取った場合、オーストラリア軍570人を撤退させるつもりでいる、と発言した。
両国はこの会談で、東南アジアや南太平洋で発生した災害救助の際のアメリカ軍の補助を始めとする、二国間のより緊密な防衛関係に関する協定、アメリカ防衛機器、機密プロジェクトを扱う業界で、オーストラリアの防衛産業が従事しやすくすることなどを含んだ防衛交易に関する協定のほか、アメリカが発起人となる原子力利用に関するパートナーシップ協定への調印をした。
ロシアとのウラン輸出協定
注目されていたハワード首相とロシアのプーチン大統領の会談では、ロシアに対して年間最大10億万ドルのウラニウムを販売する輸出協定にサイン。 プーチン大統領は、オーストラリアのウラニウムを軍事目的には使用せず、イランのような国家に売ることもないと断言している。また、ハワード首相も「ロシアに販売されるいかなるウラニウムにも、とても厳しい保護規定が付いている」と話している。
