速報
11月24日に行われた注目の総選挙は、翌25日現在で、労働党83議席、保守連合58議席、無所属2議席、不明(開票中)7議席となり、大方の予想通り、労働党の勝利による、第26代ケビン・ラッド新政権の誕生となった。労働党が政権を握るのは11年ぶりで、労働法を始めとした、今後の政策の行方が注目される。
両党、選挙直前の戦い
11月24日の総選挙を目前に、選挙活動がますます活発になる中、両党が票稼ぎの切り札を次々に繰り出していた。両党とも、若い有権者からの支持率を上げるための施策を公表。この公約合戦と並んで、TVなどメディアを通じての相手陣営への攻撃合戦が繰り広げられ、選挙票へ影響が取り沙汰された。
【自由党】 ハワード政権は、85億ドルをかけて税金政策を計画。
・来年の4月1日から、幼児のいる家庭に保育料の30%を前払いで払い戻し。 ・育児施設の建設のために、各地方自治へ最高100万ドルまでの援助。 ・授業料を含めた教育費を年間40%(800ドル)まで税金で払い戻し。 ・高等教育や職業訓練などのサマースクールに対する資金援助。 ・金利上昇後、苦肉の策である「非課税貯蓄制度」を発表。これは、ファーストホームバイヤーに対し、2008年から1年間、貯蓄を無税にするという計画。 ・州政府・地方自治との5億ドルの折半を条件として、3年計画の新興住宅地に対するインフラ整備。
【労働党】 これに対抗し、労働党も大規模な税金政策を計画。
・育児費用に対する税金の払い戻しを30%から50%へ変更。 ・2億ドルの予算で、新たな託児施設の建設及び、大学の幼児教育科への増資。 ・授業料を含めない教育費を年間50%(750ドル)まで税金で払い戻し。 ・10年内に25億ドルを出資して、学校内に職業訓練施設を建設。 ・ファースト・ホーム貯蓄口座の設立。5万ドル以下の貯蓄に対し、4年間は無税とする。 ・低所得の5万世帯を対象とした、賃貸住宅に対する税制上の優遇措置。また5億ドルを費やして、インフラ整備。
金利上昇に高まる国民の不満
11月6日に公定歩合が約9%に引き上げられ、住宅ローンを抱える国民にとっては、ますます苦しい状況となった。今回の金利の引き上げにより、2004年以来、合計1.5%も上昇したことになり、仮に2004年に25万ドルの住宅ローンを設定していた場合、年間の返済額が約3千ドル上昇したことになる。

現在65万世帯がローン返済のストレスを抱えていると言われている中、経済専門家によれば、来年上旬にも更なる金利の引き上げが予測されており、このまま金利の上昇が続けば、ローンを払えず、購入した住宅を手放す労働者世帯が増加すると見られている。
2004年の総選挙戦でのハワード首相の公約に反し、今回で6度目となった金利の引き上げは、総選挙戦の最中という異例のタイミングで行われたこともあり、自由党にとっては大きなマイナス点となった。
更に金利上昇の影響で、民間の健康保険をキャンセルする家族が増加するなど、今後インフレに関わる問題が出ることも予想される。
