ラッド新首相と今後のオーストラリア - ニュース&トピックス - Dengon Net

ラッド新首相と今後のオーストラリア

2007-12-21

新年値上がり事情

1月1日より、電気料金の価格体制が改定され、大手電力会社は基本料金の最高17%までの値上げを実施した。これは一般家庭の年間の電気料金が平均161ドル上昇することを意味する。関係者は、ここ数年の干ばつや電力需要の拡大などにより、発電費用が前例のないレベルに上昇したことが、今回の値上げにつながったと説明している。また、公共交通機関の運賃も値上げとなった。

ゾーン1の運賃で20セント、マンスリーチケットで2ドルも上昇したことになり、5年前に比べて25%もの運賃上昇になる。年々、公共交通機関の利用者が増え、通勤ラッシュや遅れ、キャンセルなど、運賃上昇とは相反する状況の中、今回の値上げに、利用者の不満の声がますます高まる結果となった。更に州政府は、2008年7月より水道料金を14.8%の値上げすることも決定しており、5年以内で水道料金が2倍になることも予想されている。

教師ストライキ続行

オーストラリア・教育労働組合(AEU)による教師達のストライキは、1学期中の2月14日から行われ、2学期にも3週間続くことが予定されている。現在、ビクトリア州の教師の給与は、国内で最低レベルであるため、政府の提示額である、3年間で年間3.25%の昇給に対し、AEUは2007年以来、年間10%の昇給を訴え続けている。

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これに対し、政府関係者は「3年間で30%もの昇給は、80億ドルの税金を使うことを意味する。教師の昇給も重要だが、それ以上に、学校のITを含めたインフラ整備への予算も必要である」と話しており、今後の折衝は長引きそうだ。

遺伝子組み換え作物問題

カノーラ油で知られる菜種油の遺伝子組み換え(GM)生産に対し、ビクトリア州ブランビー知事は、ビクトリア州でのGM作物の生産禁止を提案していたが、GM支持派の農業関係者からの強い反対の声に押され、GM作物の生産を承認した。

GM作物は、害虫や雑草を減らし、少量の農業水で生産できるなどのメリットがあり、現在、世界22カ国、約1000万人の農業従事者がGM作物の生産を行なっている。

その一方で、GMカノーラが近隣の農作物を汚染する危険性や、人体への影響に対する調査が不十分であること、更には対外的に、オーストラリア農産物のクリーンなイメージが傷付くという不安の声が、農業関係者や党内からも出ており、現在、物議を醸している。

緊急救命室、行列待ち

ビクトリア州の緊急救命室での対応の遅れが、深刻な問題となっている。救急車で運ばれる重症患者数は、2007年7月現在で約10万9000人だったが、そのうち、病院に運ばれてから緊急救命室で処置を受けるまでに30分以上かかった患者数が約6千人にも上った。

また待合室で待たされる患者の数は過去3年で3倍に上昇。州政府が安全で適時と考える待ち時間は15分だが、ザ・メトロポリタン救急サービスは、現在の実質平均待ち時間は16分であると公表。さらには重症患者の多くは、救急車の中で待機させられるため、病院の外で渋滞状態の救急車が、他の緊急患者のアクセスへの妨げにもなっている。

今回の問題に対し、野党側は、ベッド購入や救急サービスに対する病院への資金援助が不十分であるとして、州政府を批判した。今のところ、対応の遅れによる死者は出ていないが、今後、早い段階での改善が求められている。

新たな禁煙法の計画

  国民党が来年の実施を提案しているタバコ法案の改正では、未成年が乗車中の車内での禁煙が検討されている。将来的に未成年者の喫煙を禁止することが、この計画の根底にあるが、一方では、タバコ会社に焦点を当てるべきではないかという意見もある。