ラッド政権、歴史的幕開け 国際的にも新時代をアピール - ニュース&トピックス - Dengon Net

ラッド政権、歴史的幕開け 国際的にも新時代をアピール

2008-02-28

ラッド首相、先住民に謝罪

2月13日、ケビン・ラッド首相は、過去のオーストラリア政府が先住民に対して行った政策に対し、国を代表して正式な謝罪を行った。

当日は、歴史的なラッド首相のスピーチを聞く為、先住民を含めた群集がキャンベラの国会議事堂周辺に集まった。

ラッド首相のスピーチでは、過去の先住民に対する不当な扱いや、1910年から1970年代に生まれた「Stolen Generation(盗まれた世代)」に対して謝罪をし、オーストラリアの新たな歴史の幕開けとして、和解を望んでいることを訴えた。

mar_news01.jpg

また、首相は「先住民政策に関しては、野党も与党もなく、今後は共同政策として一緒に取り組んでいくことを提案する」と公表。取り組みの手始めとして、5年以内に先住民の住宅政策の実施を提示した。

約30分近くにわたるスピーチが終わると、国会議員全員が総立ちの拍手喝采が起こった。

また政府は国際連合における先住権の宣言を承認する準備もしている。

テレストラ、ブロードバンド解禁なるか

テレストラが政府との話し合いによって、ブロードバンド高速インターネットの解禁を前向きに検討していることが明らかになった。

同社は前ハワード政権時に長期にわたる政府との政策と規制に関する折衡で、一部の地区の高速インターネットサービスADSL2の開設を拒否し続けてきたが、ラッド政府はテレストラに対し、「今後新たな高速回線を他社と共有するかどうかについては、現状では強制するものではない」と提案。

競合のオプタスでは、今回の動きを歓迎しておらず、「今まで競争を恐れて高速回線を起動させていなかっただけだ」と非難している。

クイーンズランド北部、大洪水で住民避難

2月15日の大雨により、クイーンズランド北部マッカイで住宅4000棟が洪水の被害を受けた。

州政府は約1000人の住民に対し避難を勧告したが、実際に避難をしたのは51人だった。また空港、道路、市内中心地は一時浸水状態になり、交通にも支障をきたした。降水量は1日で625ミリメートルで、これは2月の平均降水量の2倍にも及んだ。

環境保護庁は、洪水地区の住民に対し、クロコダイルが泳ぎ込む可能性があるとして注意勧告を行った。

今回の洪水による被害に対し、連邦政府は州政府と共同で、災害地区の復興活動を支援することを、発表した。

新たなアルコールガイドラインに疑問

4月に国民保険医学研究審議会から発表される予定のアルコール摂取に関する新たなガイドラインが波紋を呼んでいる。

今までの成人男性の1日のアルコール摂取量は6杯以下、成人女性は4杯以下であったのに対し、新たなガイドラインでは、成人男女の1日のアルコール摂取量は2杯またはそれ以下となり、妊婦や授乳中の女性には「摂取なし」という指針となる(1杯の基準は、缶ビール1本、ワイン100ミリリットル、スピリッツ30ミリリットルを示す)。

これらの新ガイドラインに対して、オーストラリアのアルコール依存症の研究の第一人者であるポール・ディロン氏は、「非現実的であり、信憑性に欠ける」と非難し、「ガイドラインはアルコール摂取量よりも、若者の飲酒によるどんちゃん騒ぎや暴力などのアルコール乱用の影響に関して焦点を絞るべきである」と話している。

東ティモール大統領重体

2月11日、東ティモールのジョセ・ラモス・ホルタ大統領がクーデターを企てた反政府グループにより、銃撃を受けた。胸部と腹部に銃撃を受けたホルタ大統領は、首都ディリからロイヤル・ダーウィン病院に緊急移送され、一時は危険な状態に陥ったものの、徐々に回復に向かっている。

ホルタ大統領は、11日早朝、日課の散歩からの帰宅途中、元東ティモール陸軍士官アルフレッド・レイナド少佐率いる反政府勢力により、銃撃を受けた。レイナド少佐は、ホルタ大統領の護衛により銃殺された。その2時間後、シャナナ・グスマン首相も、待ち伏せしていた反政府の武装グループにより銃撃を受けたが、幸いケガはなかった。

東ティモール政府関係者によれば、今回の事件は大統領の殺害が目的ではなく、大統領の誘拐が目的であったと考えられている。レイナドは、2006年に東ティモール政府が多くの兵士を解雇したことに対し、激しく抗議をしていた。

今回のクーデター事件後、ラッド首相は逃走中の犯人の捜索と情勢維持の為、190人の兵士と増援の警官隊を早急にディリに派遣した。首相自らも東ティモールを訪問し、「東ティモール政府に対し前面的なサポートをする」と公約した。

NATO戦略文書へのアクセス開始

これまでオーストラリアは、アフガニスタンに軍隊を派遣していたにも関わらず、アフガニスタンにおける重要戦略文書にアクセスしていなかったことが、今回の北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議で明らかになった。

また今回会議に出席したフィッツギボン防衛大臣は、「過去のオーストラリアの防衛大臣が、誰一人としてNATOの重要会議に出席していなかったことに驚きを隠せない。オーストラリアは、米国欧州軍事同盟の26メンバーに加盟していないものの、これまでアフガニスタンには、約1000人の兵士を派遣し、国際安全支援軍としてNATOの傘下で戦ってきており、今後もNATOの戦略を知る権利がある」と発言した。

また、大臣は4月のブタペストでのNATO首脳会議に出席予定で、戦略文書のコピーを持ち帰ることを公約している。

金鉱採掘計画進まず、PNG住民ストライキ

豪企業、フロンティア・リソーシス社がパプアニューギニア(PNG)政府と進めている、銅や金鉱床採掘計画に対し、歴史的な土地であるココダトレイルが採掘地区に入ることを恐れ、豪政府が反対を表明している。これに対しPNGの地元村民は、ラッド政府にアピールする目的で、ココダトレイルへの観光客の立ち入りを禁止した。

ココダトレイルは1942年、第二次世界大戦中に豪軍が日本軍と戦い、600人以上の豪兵士が命を落とした歴史的な土地であり、毎年多くのオーストラリア人が巡礼に訪れている。豪企業側では、「ココダトレイルの戦地となった地区は採掘地区に含まれていない」と主張し、早い段階での豪政府からの承認を求めている。

今回の採掘計画によれば、約89億ドル(80億米ドル)相当の銅の採掘が予測されており、豪企業は村民に対し、採掘される金銀鉱床の5%の所有権を提示している。採掘契約期間10年間で、その総額は1億米ドルにものぼる予定となっている。

三菱自動車、売り上げ低下で失業者

三菱自動車は、27年間運営してきた、アデレード工場での車の生産を3月で停止することを発表した。

これにより、部品等を生産する関連産業も含め、約1000人の従業員が失業することとなった。25年前、国内生産車の市場シェアは70%以上であったのに対し、昨今の輸入車との激しい競争により、現在のシェアは30%以下に減少。

また、ここ数年の豪ドル高が輸出にも大きなダメージを与えており、過去10年で三菱自動車オーストラリアは15億ドルの損失を出す結果となったことが原因の一つと考えられる。政府は国内生産メーカー保護の為に、関税の据え置きなどを検討している他、2010年までに、自動車産業の関税を現在の10%から5%に引き下げる計画をしている。

ポートフィリップ湾 浚渫計画、開始

2月7日、約10年にわたって議論が続いていた、ポートフィリップ湾の浚渫(しゅんせつ)工事が、ポート・オブ・メルボルン・コーポレーションにより開始された。

約10億ドルをかけての今回の取り組みは、大型船舶にも対応できる水路を作ることで、国家経済に20億ドル以上の利益を生むと見込まれている。

これに対し、海底を掘り起こすことで、地中処分された有毒堆積物が水質を悪化させ、海の生態に大きな影響を及ぼす恐れがあるという環境保護団体からの強い反対意見もあり、2月9日には約15人の抗議者が浚渫機の稼動区域内に侵入し、罰金を科せられる事件も起きた。

テロリスト、裁判で無差別殺害計画を自供

メルボルンに拠点を置くイスラム系テロ組織に対し、2月に国内最大のテロ裁判が行われた。テロ組織のリーダーと名乗るアブドゥール・ベンブリカ容疑者(47)は、2004年7月から2005年11月の間、オーストラリア軍をイラクから撤退させることをオーストラリア政府に訴える為、追随者を集め、メルボルン住民1000人を無差別殺害する計画を企てていたことを自供した。

またベンブリカ容疑者は、「アラーの神による過激なジハード(聖戦)」実行にあたり、グループメンバーに「この計画はイスラムの教えによるもので、実行した者は殉教者となり、天国へ行ける」と話していた。テロの標的地として、人の多く集まる駅やフットボールグラウンドなどが検討されていた。

賃貸料値上がりに州政府が早急政策

ここ数年、メルボルンの住宅賃貸料の値上がりがますます深刻化する中、州政府は新たな住宅建築規則を発表した。これは、住宅区画を「急激な変化のあるゾーン」、「漸進的変化のゾーン」、「わずかな変化のゾーン」の3つのカテゴリーに分けることで、早急な住宅開発を州議会でコントロールすることを目的としたものである。

メルボルンの賃貸料は上昇を続けており、過去8年間で上昇率は3倍にもなっている。過去12ヶ月だけでも12.7%もの上昇を見せた。また2000年から2005年のメルボルンの賃貸住宅の空き率は3.6%だったのに対し、現在は1.4%になっている。

警察官、交通違反女性にストリップを要求

昨年1月にデイビッド・ミッツ元巡査長(43)が、ビクトリア州東部マウンテン・ハイウェイを走行中、シートベルト未着用だった仮免許証(Pプレート)所持の若い女性ドライバーに対し、性的な行為を条件に交通違反のチケットを免除することを勧誘したとして、ミッツ容疑者の有罪が認められた。

mar_news02.jpg

今回の事件は、女性がMP3プレーヤーに録音していたミッツ容疑者との会話が証拠となった。謹慎中だったミッツ容疑者は、判決とともに警察を解雇された。5月29日には被告人申し立ての審理が予定されている(2/12現在)。

バレンタインズ・デー、2女子校で禁止

州内のカソリック系の女子高2校で、バレンタインズ・デーが禁止になった。 エッセンドン・アヴェマリアカレッジと聖コルンバカレッジは、地元の花屋にバレンタインズ・デーの花の配達をしないよう、事前に連絡をした。学校側は、バラの花束やティディベアの学校への配達が年々エスカレートしており、混乱を避けるために禁止したと説明している。

学校近隣の花屋経営者のアンジェラさんは、「せっかくの商売を逃した」と残念がっているものの、学校側の立場も考慮したいと語った。