日本独自の落ち着いた女性向き「手習い」というと、お花・お茶・着付けといったところだろうか。そんな「生け花」の一般的なイメージには程遠い「がさつな隊員」が今回はお邪魔した。緊張したまま教室に入ると、なんとそこは癒しの空間にあふれていたのだった。
きれいにいけられたら、それでいい
難しそうと感じていた「生け花」も、先生の「きれいだな、と感じられればいいのです」という一言で肩の荷が降りた。 一番簡単な型を教えていただいた後、自分でもやり始めると、まったくの初心者なのに、その気になってくる。椅子に腰かけてパチンパチンと花を切るときには期待と緊張が入り混じる。木は斜めに切り、花はまっすぐ切る。花によって水の吸い上げ方も違い、もみじは一旦お酒に浸すと、水の吸い上げがよくなるそうだ。 いけるときの型はたくさんあるが、時代とともに増えたり減ったりすると聞いた。基本の型を覚えればどんな花器にでもいけられるようになるし、型をどんどん覚えていくのも楽しい。しかも季節によって、花は変わり、一本一本形も枝ぶりも違う。それを花器に合わせてどうバランスをとっていくか、空間を作るか……並べ方や角度に気を配りながら、剣山に刺していく。 「手を使って目を楽しませる。生け花には癒し効果があるのです」という先生の言葉どおり、なんだかリラックスしてきたぞ。
オーストラリアで花をいける楽しさ
日本では、花屋さんから花を買ってきていけることが多いのだが、ここでは庭の花を取ってきていけることができる。自分の庭の花を室内でも楽しめるのだ。オージーの生徒の中には、「家に帰って生け花をすると家族がとても喜んでくれる」といって通いつめる人もいるそうだ。こちらで一般的にいうフラワーアレンジメントとは一味違うのだといっていた。 逆に日本人の生徒に多いのが、教室にきているオージーと仲良くなって「英会話も学べて一石二鳥」という人達。 日本で生け花教室というと、敷居の高い習い事のような気がするが、オージーと一緒に、日本にはない花と器を使っていけるのも、また一興というところだろう。
ナチュラル指向
小原流は、造形的なものよりも「ナチュラル」をポイントにおいているという。参考に写真集を見せてもらった。たとえば、型の一つに「写景」というのがあるのだが、秋の七草を使って風の流れまで表現したような作品があった。その作品を見ると本当に秋の野原を見ているような気がしてきた。人工的なものを加えず花器と植物だけでいけるのが小原流の特長なのだそうだ。 尾形光琳の屏風絵をご存知の方も多いと思うが、自然から写し取ったような屏風絵を再現した様式型の作品もあった。いかに自然に見せるかに注力していた。 もう一方でモダンな型の作品もある。 そして「3本の枝で世界を作る」という「beauty of minimize」。小原流は「引き算」なのだそうだ。少なくいけて存在感を出し、広さを出して空間の美しさも愛でるのだ。たくさんの花を必要とせず、質素なのにゴージャスに見えるのはなぜなのか、もっと探求してみたくなってきた。
小原流生け花教室
日時: 火 10:00~12:00 金 12:30~14:00 土 10:00~12:00 ※出張でレッスンもします。
場所: 火・土 (Surry Hills) 金 Balwyn Community Center(託児、駐車場あり)
Tel: 03-9899-3367(中田) Web:http://www.ozlifestyle.info/rindo/ 料金: 1レッスン$12~
※毎回お花代が別にかかります。初級~中級の方なら$5~8程度。 ※花器や剣山は貸し出します。花バサミ、筆記用具をお持ちください。 ※詳細は電話でお問い合せください。



