日本では、テレビ番組で「いじめ」を取り上げるほど、問題が深刻化しています。オーストラリアであまり耳にしないのは、学校に相談役の先生がいることや、友達や家族が大切なことを学ぶ授業もあるからではないでしょうか。家族全員で夕食をともにし、話す機会が多いから、いつも誰かに守られているように感じられるのかもしれません。
先日NHKの「日本のこれから」という番組を見ました。議題は、『どうしたらいじめをなくすことができるのか』。
政治家、小中学校の学校教員、保護者、以前いじめにあったことのある大学生、現在いじめにあって不登校の中学生など、さまざまな立場の人達がスタジオに集まり、生放送で議論をしていました。
「いじめは、なくなると思いますか?」という問いに対して、現在の中学生が、携帯メールで返信した結果、過半数が「いじめは、なくならない」と回答しました。
1時間半にわたる議論の中、多くの意見が出されました。ある子どもの保護者は、「学校を信用できない!」と言い、教師が「今の保護者が悪い」と反論。「子どものいじめの問題で、文部科学省に問い合わせたのに、何も助けてくれなかった」と、涙ながらに訴える母親。
そのとき、中学生が一言。「誰が悪いなんて、そんなことはどうでもいい」「そうだ、私達の気持ちをもっと聞いて欲しい」。そうなんだ。私達大人は、もっと子ども達の心に寄り添うべきなんだと、気が付きました。
そして、一人の女子大生の言葉に、手がかりがあるような気がしました。「私がいじめにあったとき、私のお父さんは私のために必死になって解決してくれようとしてくれた。自分の味方は両親なんだと思った。愛されているということを感じて、それが自信につながって強くなれた。
私の居場所は、お父さんとお母さんのところだって。その後、担任の先生が『何でも、あなたの話を聞くよ』という態度で接してくれた。『いつでも言ってね』という言葉がうれしかった。私のことを気に掛けてくれるということが、子どもはうれしいんです」。
いじめは、どんなに時間を費やして話し合っても、解決できる問題ではありません。でも、私達大人は、もっと子どもの声に耳を傾けるべきなんだと、気付かされた番組でした。
