外に出て嫌なことがあっても、家に帰ったとき「お帰り」と抱きしめられたら、大人でもホッとしますよね。 それは子供も同じです。
人間は社会の中で生きています。子どもが一番最初に出る小さな社会は保育園、幼稚園ですが、その前にその人の基礎となる人間関係は家族の中で生まれます。特に母子関係はその人の一生を決めるカギを握っているといっても過言ではないでしょう。では、母子関係で一番大切なことは何か。それは、お母さんが子どもをしっかりと抱きしめるということです。
こんな話を聞いたことがあります。「30歳の女性が拒食症になり、その原因の一つは幼時期の母子関係でスキンシップが足りなかったのではないか、ということが考えられる。だから今、母親と一緒に寝ている」。30歳になって母親とスキンシップを取るより、子どものときに母親(父親)のぬくもりを感じることがもっと必要だったのでのでしょう。3歳ぐらいまでに母親、父親に抱きしめられた記憶は、大人になったときには覚えていません。でも、潜在意識の中にそのぬくもりは残ります。潜在意識にすり込まれた記憶こそ、人にとって最も大切な物なのです。
子どもが5歳ぐらいになると、「もう大きくなったので甘やかしてはいけないと思い抱っこはしていません」というお母さんがいました。5歳でも10歳でも15歳でも子どもが求めてきたら、抱っこしてあげるべきだと思います。もしかしたら、子どもは口には出さないけれど、友だちと喧嘩していやな思いをしたのかもしれません。今日は一人ぼっちで寂しかったのかも…。でも、お母さん、お父さんに優しく抱きしめられることによって、落ち込んでいた心が元気になったり、癒されたりするのではないでしょうか。
人は大好きな人に抱きしめられたとき、安心し、幸福になります。子どもにとってお母さん、お父さんは誰よりも大好きな大切な人です。その人のぬくもりを何度もしっかりと感じることができると、大人になったとき、他人に対しても思いやりがあり、辛いことを乗り越える勇気を持った人になるのです。
