オーストラリアでは学校給食がありません。それだけ、ご家庭での食事の指導が重要だと思います。でも、お母さんがこわい顔で「食べなさい」と無理じをすると逆効果。どうすればよいでしょう。
最近日本の幼稚園では、給食のある園が人気を得ています。実際私のいた園でも、週に4日が給食、1日がお弁当の日でした。子どもたちに聞いてみると、「お母さんのお弁当の方が好き」という子が大半。
給食よりお弁当のときの方が食べ物を残す量が少なく、食事時間も短いのです。お弁当は子どもたちにとって、食べ慣れたお母さんの味。また子どもの嫌いなものはあまり入っていないからでしょう。
給食では、子どもが初めて挑戦する食べ物が入っていることもよくあります。ひじきの炒め物やプチトマト、茹でたブロッコリーなどは人気がありませんでした。でも、お友だちみんなと同じ物を食べるので、いままで食べられなかった物が食べられるようになったり、おうちでも好き嫌いが減ってきたりします。
ある日、給食にプチトマトが入っていました。大きな口を開けてパクッと食べている子に向かって「すごいね~。Aちゃん、プチトマト食べられたよ。みんなもAちゃんに負けないように残さず何でも食べようね」と言うと、「先生、私も食べたよ」「僕もがんばれるよ、見て見て」という声があちこちで聞こえて来ました。給食は好き嫌いをせず、何でも食べられる意欲を子どもたちに与えてくれました。
かといって、私は無理に「残さず全部食べなさい」ということは言いませんでした。子供によって「今の段階」があると思うからです。たくさん食べられる子もいれば、少ししか食べられない子もいます。好き嫌いなく食べる子もいれば、好き嫌いの激しい子もいます。
家でもお庭でランチなど雰囲気を変えたり、嫌いなものは少しずつ量を増やしていくなど、子供ががんばれる工夫をしましょう。今のその子の段階に合わせて、「あと一歩」がんばれるように促し、そのうちに食べ物を大切にし、食べることの楽しさを理解できるようになってほしいですね。
