前回は、ブロードバンド接続に必要な基本要素に、「線(=電話線やケーブル)」と「モデム」があるということ、そして、接続を共有するために、モデムとパソコンの間に「ラウター(ルーター)」をつなぐ場合があることを説明しました。
ところが、モデムとラウターは一つの機械にまとまっている場合もあり、一見、単なるモデムなのか、ラウター付きモデムなのかわからないケースがあります。現在使えていればそれで一向に構わないのですが、うまくインターネットにつながらないというトラブルを解決する場合には、接続形式がどうなっているか見極めることが必要になってきます。
そこで今月は、この接続形式の見極め方について説明します。なお、ここからは、ラウターを使わない接続形態を「直接接続」、ラウターを使う場合を「ラウター接続」と記して区別することにします。
外見で判断できるケース
まずは、外見から簡単に区別できる場合を片付けてしまいましょう。
1.モデムとパソコンがUSBケーブルでつながっているが、これ以外にパソコンとつなぐ手段がない、つまりモデムにネットワークケーブルの接続口がない場合、これはラウター機能のない単純なモデムで、接続形態は「直接接続」です。
2.現在、ラウター機能付きのCableモデムは出回っていません。したがって、Cableモデムとコンピューターが直接つながっていたら、これは「直接接続」です。いうまでもありませんが、この判定法は、 Cableブロードバンド(Bigpond Cable、Optus Cableなど)のみに当てはまり、DSL(ADSLなど)では使えません。
3.モデムに、モデムとコンピューターをつなぐためのネットワークケーブルの接続口が複数ある場合、これはラウター機能とネットワークスイッチを兼ね備えたモデムです。接続形態は「ラウター接続」になります。
IPアドレスを調べる
外見から判断できない場合はどうするか?その場合は、コンピューターに割り当てられたIPアドレスを調べることで、接続形態を見極めます。
方法ですが、まずコマンドプロンプトを開きます。スタートボタンから、「ファイル名を指定して実行」(英語版なら「Run」)を選び、「cmd」(Windows98やMeの場合は「command」)とタイプしてOKボタンを押すとコマンドプロンプトが開きます。コマンドプロンプトに「ipconfig」とタイプしてEnterキーを押してください。
いろいろと出てきますが、「IP Address」という欄に注目してください。これがこのコンピューターに割り当てられたIPアドレスです。これがプライベートアドレスかどうかを見ます。プライベートアドレスとは、「192.168.x.x」、「10.x.x.x」または「172.16.x.x」(xは0-255の整数)という形式のものです。
もしプライベートアドレスが割り当てられていたなら、このコンピューターはインターネットと隔離されたLAN(ローカルなネットワーク)に参加していることになります。
LAN上にあるコンピューターからインターネットにつながるということは、インターネットとLANの橋渡しをしている機械があるということです。こういう機械をラウターというのでしたね!? つまりラウターが現に機能しているわけですから、接続形態は「ラウター接続」ということになります。
基本的には、IPアドレスがプライベートアドレス以外の場合はインターネットで通用するグローバルアドレスです。ただし二つ例外があります。まず「169.254.x.x」という形式。これはIPアドレス割り当てが失敗したことを表します。次に「0.0.0.0」。
これは、IPアドレスの割り当てがそもそも起こっていないか、後でなんらかの原因でクリアされてしまった場合です。この二つの例外を除き、プライベートアドレスでないアドレスは、グローバルアドレスと判断していいでしょう。
この場合、ラウターは機能しておらず、コンピューターは、インターネットに直接つながっている、つまり「直接接続」と判断できます。
うまくつながっていない場合は?
左記の方法は、すでにコンピューターがネットワークに正常につながっていることを前提としていますが、もし、ネットワークにうまくつながっていない場合はどうなるでしょう?
上記二つの例外アドレスのどちらかが表示されたり、 ipconfigコマンド自体が応答しなかったり、エラーを返すなどの現象が起きるでしょう。いずれにせよ、ネットワークがちゃんと動いていないと、接続形態の見極めはできません。接続形態を知り、これをトラブル解決の手がかりにしたかったのに、これができなかったらどうしたらいいのでしょう?
このような場合は、接続形態の見極めは後回しです。現在直面している問題の原因は「そもそもネットワークにつながっていない」ことだと判明した訳で、トラブル解決としては一歩前進です。では、どうしてつながっていないのかを調べましょう。次回に続きます。
