「パソコンVETの診療カルテ」は先月から3回に渡って休診としています。ネタ切れかって? いいえ、診療カルテはむしろたまってるんですが、カルテの形では紹介しにくいこともたまってきており、活きが悪くなる前にお話ししておきたいのです。
休診中の「パソコンVETの診療カルテ」、今月は「ワイヤレスインターネット」についてのお話第2弾です。
方式2:Wi-Fi Hot Spot =WiFiの公共施設
まずは前回の復習から。通常のブロードバンドインターネット(ケーブルまたはDSL)で、モデムにワイヤレスルーターを付け、家庭内でルーターを含めた無線LANを構築すれば、各パソコンでワイヤレスインターネットができるようになります。これをHome Wi-Fi(Wireless Fidelity の略で、 無線LAN標準規格 のブランド名)と名付けました。 今回お話しするのは、このWi-Fiを公共の場で提供する施設があるので、これを利用するという方式です。このような施設をWi-Fi Hot Spotといいます。
誰がどこで利用できるのか?
Hot Spotというのは、要するにワイヤレスアクセスポイントのことで、これはHome Wi-Fiのワイヤレスルーターと同じ働きをしています。したがってWi-Fi Hot Spotは、Home Wi-Fiの公共版と思えば間違いありません。必要なのは、ワイヤレスLANを備えたノートパソコンだけです。これを持っていけば、ワイヤレスLAN経由でインターネットができます。
普通はこのサービスは有料で提供されます。公共版とはいえ、誰でも使えてしまっては困りまるからです。特定のプロバイダに加入しているか、クレジットカードやプリペイドカードで料金を払っている人だけが使えるようになっています。 現在オーストラリアではTelstraとAzureという会社のHot Spotが最も普及しています。TelstraのHot Spot(www.bigpond.com)は、Bigpondや、Netspaceなどのプロバイダ加入者、Azure(www.azure.com.au)はOptusやiPrimusなどの加入者が利用できます。どちらも、クレジットカードやプリペイドカードが利用できます。あなたのプロバイダのアカウントでHot Spotが利用できるかどうかは、そのプロバイダのWebサイトで確認してください。
さて、Hot Spotはどこにあるか? Telstraのものは、Victoria州内に現在約180箇所あります。マクドナルドとスターバックスのほぼ全店、空港のQantas Club ラウンジ、一部のホテルとレストランなどです。また、City CBD内では、交差点周辺と主要道路沿いで使用できるようです。Azureは大きなチェーン店はありませんが、レストラン、カフェ、ホテル、フードコートなどに多く、Victoria州内に約70ヶ所あります。詳しくは、それぞれのWebサイトで確認してください。また、www.whereis.com.auでもHot Spotの場所を検索できます。
Hot Spotの使用方法
大前提として、Wi-Fi(IEEE 802.11bまたは802.11g)の備わったノート(ラップトップ)型パソコンを持ち込むことが必要です。これは当たり前ですね。 Hot Spot利用可能なプロバイダに加入している場合、使用料をプロバイダのアカウントに課金してもらうことになります。この場合、利用前にアカウントをHot Spot用にアクティベートしておく必要があります。アクティベーションは無料ですし、Webサイト上で簡単にできますから、思いたったら、すぐやってしまうのがベストです。
Hot SpotにWi-Fiパソコンを持ち込むと、そこのアクセスポイントのSSID(Service Set Identifier = ネットワーク識別子)をパソコンが検知します。SSIDは「Telstra」とか「Azure」と出ますので、これに接続します。Windows XPの場合、コントロールパネルの「ネットワーク接続」から、「ワイヤレスネットワーク接続」のアイコンを右クリックして「プロパティ」を選びます。「ワイヤレスネットワーク」のページにある「最新の情報に更新」を選ぶと、検出したワイヤレスネットワークの一覧が出ますので、上記SSIDを選んで「接続」ボタンを押してください(以上の操作は、ネットワーク機器によって異なる場合があります)。なお、WEPなどの暗号化は解除しておいてください。 接続したら、インターネットエクスプローラーを開き、何でもいいので、どこかのWebサイトを見にいきます。するとログイン画面が出てきます。まず、課金方法を選びます。プロバイダ課金の場合は、プロバイダも選択し、そのプロバイダのユーザーIDとパスワードを入れます。課金方法として、クレジットカードやプリペイドカードを選んだ場合は、ログイン方法が異なりますが、詳細は割愛します。TelstraやAzureのWebサイトで調べてください。ログインすると、以降、自由にインターネットが使用できるようになります。
費用は?
たとえば、Bigpond加入者の場合、最初の15分が$5、以降1分ごとに20セント。Netspace加入者は15分ごとに$3.50です。もちろん家庭で普通にインターネットを使用するのに比べたら、かなり割高ですが、出先でインターネットにアクセスできるわけで、必要な人にとっては、大変便利だし、価格も納得できるレベルではないでしょうか?「パソコンVETの診療カルテ」は先月から4回に渡って休診としています。ネタ切れかって?いいえ、診療カルテはむしろたまってるんですが、カルテの形では紹介しにくいこともたまってきており、活きが悪くなる前にお話ししておきたいのです。
休診中の「パソコンVETの診療カルテ」、今月は「ワイアレスインターネット」についてのお話第3弾です。
方式3:完全なワイアレスインターネット
いままで2回に渡って紹介してきたワイアレスインターネットは、本当の意味でのワイアレスではありません。なぜなら、プロバイダからWi-Fi アクセスポイント(またはHot Spot)までは、あくまで有線であり、アクセスポイントとパソコンの間がワイアレスLANになっているにすぎなかったからです。したがって、使える場所はアクセスポイント近辺のみとなり、どうしても制限があります。 今回紹介するのは、プロバイダからパソコンまでが直接ワイアレスで接続される方式です。これこそが、本当にワイアレスインターネットと呼ぶにふさわしいものです。利用者はどこにいてもインターネットに接続できます。
接続形態と注意
ワイアレスインターネットのアカウントは、通常プロバイダが提供する専用のモデムが契約とセットになっています。モデムは、ラップトップ(ノート)型パソコンには、クレジットカードサイズのPCMCIA(PCカード)型モデム。デスクトップ型の場合はUSBまたはEthernet(LAN)ケーブルで接続するタイプの外付けモデムが一般的です。これを用いてプロバイダに直接接続します。
プロバイダは、いろいろなところに中継アンテナをもっており、現在オーストラリアの都市部のみをカバーしています。したがって、実際にはオーストラリアの都市部でのみ使用可能という点に注意してください。どこがカバーされているかは、各プロバイダのWebサイトでチェックする必要があります。カバーされている地域内であれば、ノートパソコンを持ち歩き、どこでもインターネットができるのです。なお、デスクトップパソコンは持ち歩けないので、ワイアレスにする意味はあまりありませんが、従来のブロードバンドは引越したときに移転手数料を取られるのに、ワイアレスなら全く心配ないというあたりがメリットでしょう。
プロバイダと費用は?
現在ワイアレスインターネットのプランを出しているプロバイダとしてはBigpond (www.bigpond.com)とiBurst(www.iburst.com.au) が有名です。iBurstに加入する場合、実際にはiBurst取扱い店(Dick Smith, Harvey Norman, Officeworks, Harris Technology, Tandyなど)に行って申し込むか、iBurstを採用しているプロバイダ(OzEmail, Pacific Internetなど)のワイアレスプランに加入する方法があります。アカウントができたら、モデムとログイン用の簡単なソフトをインストールすれば、完全ワイアレスインターネットができるようになります。
費用についてですが、スピード、データ量制限が異なり、単純比較はできませんが、おおざっぱにいって、通常のブロードバンド(ADSL、ケーブル)と比較しても、それほど割高ではありません。たとえば、Bigpondのスピード512/64kBps、データ量制限1GBで月額$59.95です。どこでも使える便利さを考えれば、まあまあお手ごろの料金設定といえるのではないでしょうか? 詳細は、各プロバイダのWebサイトで調べてみてください。
パソコンを複数台接続できるか?
ワイアレスインターネットは、1台に一つのアカウントというのが原則ですから、基本的には、一つの接続を複数台のパソコンで共有することはできません。しかし、iBurstのデスクトップ用モデムはEthernet経由で接続できるので、ここにルーターをつなげば共有が可能です。
モバイルフォンを使ったワイアレスインターネット
実はこれ以外にもワイアレスインターネットを実現する方法があります。Telstra, Optus, Vodafone, 3(Three)などの3Gモバイルネットワークにつながる携帯電話を買い、これを利用してパソコンをインターネットに接続するのです。この場合、別途専用データカードを買い、パソコンに付ける方法とモバイルフォン自体をモデムとして利用する方法があります。後者の場合、ハンドセットとパソコン間は赤外線ポートか、Bluetoothで接続しますので、この機能がパソコン側にも付いていなくてはなりません。いずれにせよ、この方法だとかなり割高となるので、常時使用には適しません。どうしても外で接続する必要があるが、頻度は少ないというケースに最適な接続形態です。
