今月からブロードバンド接続に絞って事例を紹介します。このシリーズをすべて読めば,ブロードバンド接続のトラブルなんてもう怖くない!
- 診療形態:往診
- 患者:デスクトップパソコン(日本語版Windows XP)
- 持ち主:S. T. 様 (Toorak在住、駐在員)
- 症状:Netspace ADSLに加入し、モデムが送られてきたので、さっそく説明書どおりにつないでみたが、さっぱりつながらない。
普通はそんなにトラブらないんですがねえ…
これは、約1年前のお話しです。S. T.さんは、メルボルンに赴任されてまだ数ヶ月。ブロードバンド接続のご用命があり、早速NetspaceのADSLをご紹介し、加入手続きも行いました。開通後、Netspaceからモデム(実際にはADSLモデム/ルーター)がS.T.さん宅に送られてきました。
S.T.さんは、とりあえずご自分で説明書どおりに接続をやってみましたが、うまくいきません。Netspaceにも問い合せたりしましたが、要領を得ず、再び私にお声がかかりました。NetspaceのADSLなら、説明書どおりにやれば、そんなにトラブルはないはずなんですが。さて、どうしてつながらないのか。とにかく行ってみるしかありません。
チェックポイントその1:ケーブル
昨年11月号にも書きましたが、トラブル解決の基本中の基本は、ケーブル接続が正しいか確認することです。
チェックするのは、① モデムの電源は入っているか?② 壁から出てきた電話線が二股に分れ、片方はフィルターを通して普通の電話機器(ファックス、留守電も含む)に、もう一方は直接(つまりフィルターなしで)モデムの電話線の差込口に入っていること。
モデムにはLANケーブルの差込口もあり、両者は形状がとても似ていますから注意してください。なお、ケーブルブロードバンドの場合は、電話線の代わりに、同軸ケーブル(断面が同心円状のケーブル)がつながっているはずです。
③-a モデムのみ使用、または、モデム/ルーター一体型の場合は、ここからPCとの間はLAN(Ethernet)ケーブル、またはUSBでつながっているはずです。③-b モデムとルーターが別の機械に分かれている場合は、③-b.1 モデムと、ルーターのWANの接続口、③-b.2 ルーターのLANの接続口と、PCがそれぞれLANケーブルでつながっているはずです。
S.T.さんの場合、接続はすべてOKでした。しかし電話線については、10m位のこんがらがった延長コードを使っていました。最終的には、これが原因ではないことが分りましたが、実際、他のお客様のところでは、延長コードにするとつながらないという事例もあります。壁の電話口とモデムの間は極力短い電話コードでつなぐようにしてください。
チェックポイントその2:モデム/ルーターの状態
モデム/ルーターにはいくつかのパイロットランプがついています。まず電源ランプが点いているか確認しましょう。ルーターにはLANケーブル接続口に対応して番号のついたランプがあるはずです。
PCとつながっている接続口に対応するランプがすべてついているはずで、もしついていないのなら接触不良か、PCのLANアダプタが故障していると考えていいでしょう。S.T.さんの事例ではここまではOKでした。
次にADSLモデムには「LINK」というランプがあります(メーカーによって多少呼び方が異なります)。電源を入れると暫くしてからゆっくりした点滅が始まり、10~30秒ほどで、点灯したままになるはずです。これはモデムと、電話局の交換機との通信が確立したことを表しており、ADSLモデムで最も重要なチェックポイントです。ケーブルブロードバンドの場合も、ケーブルモデムに同様のランプがありますので要チェックです。
さて、S.T. さんの場合、このランプがどうなっていたか? なんと、点滅がいくら待っても止まりませんでした! そもそも交換機と通信できてなかったのです。ということで、「つながらない」という問題の直接原因が判明しました。では、なぜこういう事態になっているのか? ここからは、自力解決は無理。Netspaceのヘルプデスクに電話するしかありません。
続きは次回。住んでいるS.T.さんさえ知らない、この家の驚くべき過去(ちょっと大袈裟かな?)が明らかになります。
今月の教訓とTips
再度言います。トラブル解決の基本中の基本はケーブル接続の確認 - 電話機やFaxは電話口からフィルターを介してつなぎ、ADSLモデムは直接つなぐ - 壁とADSLモデム間の電話線には極力短いものを用いる(できれば1m以内) - モデムのLINKランプ(あるいはこれに相当するもの)が点灯しているか確認する
