
こんにちは、セシリアです。スランスのお城に来ています。ヨーロッパのお城の大きな部屋に、四方にポールが立って布が取り巻いているベッドがあるのを映画などで見たことがあると思います。見た目にはロマンチックかもしれませんが、実は実用的なもので、ベッドを居心地良く暖かくするための工夫なのです。
暖めすぎず、寒すぎず
冬を暖かく快適に過ごすには、できるだけ小さい範囲を温めるのがコツです。 ヨーロッパのお城は広くて石造りなので、冬の間はとても寒くなります。だから、優先的に、ベッドの置いてある狭い空間を暖める工夫がされているのです。しかも寒い時期は早くベッドに入ります。

外国人の知り合いが、短期でポートメルボルンに家を借りていました。彼らが旅行に出かけるので、その家に留守番で泊まったときのことです。暖房が効きすぎて暑くなったので、どこにスイッチがあるのか探しましたが、わかりませんでした。
彼らが帰ってきたときに、そのことを聞くと、「窓を開ければいいんだよ。自分達もスイッチがどこにあるのか知らないんだ」と言いました。その家は、彼らの勤めている会社が家賃や光熱費を払うので、彼らは暖房の調節を気にしていなかったようです。
また、ほかの友達の家は、ガラスをふんだんに使ったファッショナブルな家で、各部屋にはドアがなく、いつも寒いのです。しかも、いつもヒーターを最低限しか使っていません。だから遊びに行ってもコートを脱ぐことができず、話をしていても、あまりリラックスできません。
どちらのケースも、自分達の環境をあまり意識していないため、エネルギーを上手に利用していないし、快適ではないきがします。私達も同じようなことをしていないでしょうか。自分の体だけ暖めればいいのに、ついつい部屋中、家中を暖めなければ気がすまなくなっていないでしょうか。
自分の体を温める
どうすれば、自分の体だけ暖めることができるでしょう。たとえば、ヒーターをつける前に、セーターをもう1枚着てみたら、どうでしょう。わざわざ部屋に取りに行かなくても済むように、ヒーターのスイッチのあるところに、セーターを置いておきましょう。
私がデザイナーだったら、家の中でも重ね着がカッコよくできる、動きやすいジャケットや長いスカートを作り出すでしょう。出かけるときは、それに帽子や手袋をすればいいのです。
ニューヨークは冬の間、帽子をかぶっている人がたくさんいます。頭は体の熱の20%を放出する場所なので、そこを暖かくしておけばいいと知っているのです。昔の人は、ベッドに入るときも、帽子(ナイトキャップ)をかぶっていたのを知っていますか? 指先のない手袋も、暖かくて、作業をするのにも便利ですね。
机やテーブルで作業するときは、周りの空気まで暖めなくても、大丈夫です。まわりが暖かくなりすぎると、眠くなってしまいます。
その点、日本のコタツはとてもいい「システム」だと思います。うちにはコタツはありませんが、手作りのWheat Bag(小さな布袋に麦を入れて温めます)を使って、毛布をかけて足元を温かくしています。湯たんぽのようでしょう。
気持ちを暖かくする
カリフォルニアのデイビスという街は、街全体が計画的に作られていて、日差しが多く入るように、すべての家で、日中使う部屋が南向きに作られています。南半球では、北向きの家が冬でも暖かく、昼間はヒーターがいらないくらいでしょう。暖かい日差しに囲まれていると、精神的にも暖かく感じます。
オーストラリアで将来住む家を考えるなら、北向きの家、窓がある家を選ぶといいでしょう。昼間、ヒーターをつけなくても済むので、環境に優しい家になります。

日の当たる部屋を寝室にしているのなら、冬の間は、そこをリビングに変えるといいでしょう。冬用に家の中を再デザインし、家具を動かすのです。寂しくなると寒く感じるものなので、シェアメイトなどと一緒に、何かを始めるのもいいでしょう。
また、小さい家に引っ越せば、暖房費も少なくて済みます。余分なものを減らして、お気に入りのものに囲まれていれば、気持ちも暖かく過ごせます。部屋も小さく、少ないエネルギーで十分暖かくできます。
人間は欲張りで、周りよりも、もう少しよくなるように、暖かくなるようにと思いがちです。でも、暖房に使うエネルギーをドラマチックに減らすとおもしろい結果が出るといわれています。エネルギーは無限のものではないので、効率よく体を暖める方法を考えましょう。

今年の冬、メルボルンは例年になく寒いですが、ひとりひとりが工夫して、快適に過ごす方法を考えていきましょう。
