
ゆったりとヤラ川を眺めながら優雅な気分で楽しむ日本食
メルボルン市民の自慢風景のひとつが、市内を流れるヤラ川。ボートやサイクリング、BBQなどで市民の憩いの場でもある。もうひとつの自慢、アートセンターの隣にあるサウスバンクはレストラン、ショッピングに人気のスポット。そのなかの特等席で日本食が楽しめるとは、素敵ではないか!

鮭の押し鮨 $16



帆立と白身魚のタルタル $13
シーフード弁当 $22


へッドシェフの山越さんは、メルボルンの日本レストラン界の草分け的存在で、乾山、大文字といった名店を盛り立ててきた実績を持つ人だが、実はとても話しやすい。 オーストラリア人中心のメニューから、日本人にも楽しめる本格的な日本食を、というオーナーの要望で、『都』にやってきたばかり。少しずつ自慢の腕を見せ始めているところで、張り切っている。そんな『都』の落ち着いたムードの中で、いただきます!
この店は本当に風景が素晴らしい。メルボルンに来たら、ぜひ一度、ヤラ川沿いで食事を楽しみたいものだが、それが日本食なら、テーブルマナーやメニューに対する余分な緊張感もなく、酒あり、ビールありで、くつろげること請け合い。マネージャーのハワードさんも親切で、日本人のウエイトレスも多く、サービスもいい。これから春に向かって、テラスでのワインパーティーなども楽しそう。内装も凝っていて、入口には橋が架かり、掘りごたつ式の本格日本間の個室もあり、鉄板焼きもある。日本から来た家族や、日本食好きなオーストラリア人を連れて、食事を楽しむにはぴったりの舞台が揃っている。
さて、そこで料理の登場。最初に出てきたのは鮭の押し鮨。春を予感させる瑞々しさが目にうれしく、わくわくした。内側にガリを刻み込み、鮭の下にはオニオンを隠し、上にはレモンをのせて、鮭の味わいを高めている。レモンは少しもすっぱさがなく、全体のバランスがとれている。さり気ない気配りの冴えは、さすがだ。 次に出てきたのは、帆立と白身魚のタルタル。これも、タルタルソースでマリネされたシーフード、周囲を飾るサラダにチャツネやバルサミコ酢が微妙に活かされ、メインやワインと合わせて楽しみたい、豊かな味の一品だ。
そしてメインとして登場したのが、鴨のスパイス揚げ。これが日本食? と、ちょっとびっくり。実はキッチンには中国人シェフもいて、彼らと山越さんの合作料理だ。中華系のハーブを使って鴨を下煮して独特の臭みを抜き、やわらかさを出してから、揚げてクリスピー感を出している。甘い果物系のソースを合わせていて、鴨とは思えない、さっぱりとおしゃれな味で、骨離れもよく、食べやすい。
さて、ここまで読んで、ちょっと高級過ぎるのではと思った学生さん、ちょっと待って。実は、『都』にはうれしいランチメニューがある。カツ丼、焼肉丼、天ぷらうどんなどは$14から、お弁当は$19.80から用意されている。お手頃な予算で、このロケーションを楽しめることを考えれば、カフェに行くよりお得ではないか。
さらに、隣接するアートセンターのコンサートやショーに行く人のための、シアター・メニューもある。これはショーの開始時間の8pmに合わせて、食事を楽しむためのメニューで、6pmから7:30pmまでの時間限定だが、ランチと同様のお弁当が食べられる。せっかくのコンサート、おいしい食事と合わせれば、楽しみも倍増となるだろう。このメニューは人気が高いので、予約しておけば安心とのこと。
そこで取材班は、すかさずシーフード弁当もいただいた。海老の天ぷらは、みそとテリヤキソースを合わせたオリジナルソースで、ひと味違うし、サッとゆでたシーフードと野菜のスイートチリソースもいける。ごはんとみそ汁も付いて、ボリューム満点。
これから少しずつ、山越さん独自のスペシャルメニューも出していくそうだし、事前に相談すれば、予算や好みに応じてグループ用のセットメニューなども考えてくれるそうで、色々な楽しみ方のできるレストランだ。
ごちそうさまでした!
