








伝統的な調理法とモダンなスタイルで新風を吹き込む店
メルボルンの台所、ビクトリア・マーケットのすぐ横に、今月で1周年を迎えたコンテンポラリー韓国料理店『Halla』がある。ちなみに、Hallaとは韓国領土の島にある韓国一の高さを誇る山の名前だとか。頂点目指してどんどん進化しそうなレストラン、今後の展開も注目だ。
数ヶ月前、韓国人の知人から「すっごくおいしい鶏料理が食べられるお店を見つけたんだよ!」と興奮気味に紹介されたのが、この店。韓国料理と聞いて一番に思い浮かぶのはキムチと焼肉。正直、鶏は浮かばない…。どんな料理が出てくるかドキドキワクワクしながら、いただきます!
ハングル文字がなかったら、外観からは韓国料理店と気付かないかもしれない。ドアを開けると味噌やスパイスが混ざった、刺激的でどこか懐かしい香りが鼻腔をくすぐる。これは、期待できそうな予感。
メニューを見ると、鶏料理がずらり。鶏料理店とはうたっていないのに、どうして鶏ばかりなの? オーナーのスビさんによると、「一つの素材を極めてから、次の素材に進もうと思ってるんだ。それで、最初に選んだ素材が鶏。もちろん、仕入れ先もこだわってるよ」とのこと。店内のテーブルは、タスマニアン・オークで作られたオリジナル。インテリアの小物は、店名になっている山のある島から取り寄せたとか。こだわりは食材だけではないようだ。
最初に出てきたのは、突き出しのキムチ。定番の白菜キムチに、もやしのキムチ、ほんのり甘いはんぺんのキムチと冷たいスープに漬かったホワイトキムチ。どれも程よいピリピリ感で、食欲をそそる。
店に入った時の香りと共に表れたのが、ビーン・ペースト・シチュー。すごく辛そうに見えるが、食べてみると豆腐やズッキーニ、じゃがいも等がたっぷり入った、スパイシーで濃い目の具だくさんみそ汁といった感じ。こっそりご飯をスープに浸して食べたら、これがうまい! 聞けば、伝統的な鍋料理の一種だそう。ご飯を浸して食べるのは、みんなが普通にやっているので、マナー違反ではないとのこと。
「名古屋出身の私としては、名古屋名物、味噌煮込みうどん風に、うどんを投入してもおいしいと思う」とスビさんに冗談半分で話したところ、「それはおもしろいアイデアだね。試してみるよ!」との返事。この柔軟な姿勢が頼もしい。数ヶ月後に、新メニューで「ビーン・ペースト・シチュー・うどん」ができてたりして。
そんなことを考えている間に、次々と料理が運ばれてきた。代表的な伝統料理のジンセン・チキン(サムゲタン)。チキンとねぎ、透き通ったスープの入ったシンプルな料理だが、スープを一口含むと、ほんのりした甘み、薬草の香り等の複雑な味が口いっぱいに広がる。肉もホロホロと骨から離れて、優しい味。夏バテや風邪の時にを食べたら、元気復活間違いなしの一品だ。
フィッシュケーキ・イン・スープは、日本のおでんのような味。10種類以上の練り物が入っていて、どれにしようか迷っちゃう。鉄板でジュージュー音を立てているのは、ドラゴン・チキン。火を噴くぐらい辛いと聞き、恐る恐る口に入れると、ん? そんなに辛くない。二口、三口と進むとヒィ~、辛い。でも、止められない止まらない、ご飯が進む進む。
そして、一番人気のフライド・チキン(ソイ&マリネード)の登場。ソイ・チキンは、皮はパリパリ、肉は柔らか、ほんのり甘くって、辛いものが苦手な人でも大丈夫。これまた、名古屋の手羽先を思い出してしまった。マリネード・チキンは、全体に絡む甘辛タレがたまらない。
どちらも、見た目ほど油っぽくないのにビックリ。手が汚れるけど、手づかみで食べる方がおいしく感じるのは私だけ? 甘いのと辛いのの最強のコンビネーション一で、番人気なのも納得の一皿。「あぁ、お腹がはちきれそう」と、お腹をさすっている取材班に、「2階のBBQも食べていかない? ポークとビーフがメインだよ」とスビさん。それは次回にと、泣く泣く辞退したのでした…。次回はBBQ? でも、鶏も捨てがたいなぁ。
ごちそうさまでした!
